※兄弟パラレルシリーズ……フラウ視点で
※大人シーン(ワタシにしては)がっつり有りますのでR18でお願いします。




「暑っ!」
 何も着てないとはいえ、真夏に体を寄せ合って寝れば流石に暑くて目が覚める。
「テイト、起きろ、そのまま寝たら風邪ひくぞ」
「う……ん」
 テイトの気持ち良さそうな寝顔に魅入る。子供の頃から共に生活してきたのだから既に見慣れた寝顔のはずなのに見飽きることがない。そっとテイトの頬に指を滑らせるともう一度耳元で「起きろ」と囁いた。それでも目を開けないテイトに口付ける。舌を強引に唇の隙間から割りいれると歯列をなぞった。
「んん、も、やめ」
 寝苦しそうに身を捩るとそろそろと目を開いた。
「フラウ?」
「そんなカッコのままだと風邪ひくぞ」
「ん?……あ」
 ようやく頭がはっきりしてきたのだろう。テイトは何も身に着けてないことに気付いて頬を染めた。
「照れるな。見てるこっちが恥ずかしくなる」
 笑いながら手を伸ばすと肩を抱き寄せた。
「別に照れてねーよ」
 少々ムッとした口調ながらも腕の中のテイトは大人しい。
 初夏の週末、夏休みまであと10日足らず。テイトを寮から連れ出すとこの海の別荘へと連れ込んだ。夏休みに入れば家族も集まる、テイトと二人きりで過ごすにはこの週末を覗いて他にはない。
 もう一度テイトに唇を押し当てると自ら唇を薄く開いて舌を招き入れた。背中に回された腕は微かに震えている。
 互いの唇が離れた拍子に「もう一回するか?」と言って笑うと相変わらず不機嫌な口調で「しないよっ」と返ってきた。素直なんだか素直じゃないんだか、そんなテイトに我知らず頬が緩む。


二人きりの週末


 都内にある寮から車を走らせること2時間、夏の間、家族と過ごすこの別荘へとやってきた。
 日も暮れかかっているとはいえ外はまだ明るい。が構うものか。離れの和室に入るなりテイトを押し倒した。
「汗かいてるから……」
 多少の抵抗を見せるも目は潤んで唇からは吐息が漏れ出している。
「気にするな」
「んん……」
 シャツを捲り上げると腹から胸へと舌を這わした。
「擽ったいって」
 本気で擽ったいのだろう体を思いっきり捩ってフラウの舌から逃げようと身悶えた。逃がすものかと、体重をかけて体を押さえつけると胸の突起に軽くキスをした。
「あっ」
 テイトが上ずった声を上げると執拗に吸いあげ舌で転がした。
「まだ、擽ったいか?」
「くすぐったいよっ」
 テイトは下から見上げたフラウを真っ赤な顔で睨みつけた。
「擽ったいだけ?」
 テイトの視線を捕らえたままゆっくりと突起を舌で舐め上げる。
「ん……やめ、ろ。へんに、なる」
 密かに主張し始めた下腹部を服の上からやんわりと擦る。
「乳首だけで、こんなじゃないか」
「煩い」
 ベルトを外し服を下着ごと脱がすと直に触れた。
「逃げるなよ」
 逃げようとする腰をがっちりと捕まえ口に含んだ。
「やめ、ろ、フラウ」
 そうは言っても止めるはずがない。こっちを見下ろすテイトの視線を捕らえるとニヤリと笑った。もう先は長くないだろう、一気に攻め立てると呆気なく達した。口を抑えた指の間から僅かに艶っぽい息が漏れる。声を出したところで誰に聞かれるでもないのに。おそらくテイト自信が自分の発した声を聞きたくないのだろう。
 口に含んだテイトの精液を手に吐き出すと秘部へと塗り込めた。
「やだ」
 慌てて引いた腰を捕らえテイト自信も口に含む。前と後ろからの断続的な刺激に翻弄され短い悲鳴を上げ続けている。差し入れた指を緩々と動かすとヒクヒクとうねって締め付ける。頃合を見て含ませた指をゆっくり抜き出すと不安そうに見つめているテイトと目が合った。テイトが慌てて視線を逸らす。
「テイト」
「ん?」
「入れるぞ」
「ん」
 屹立した自身を押し当てると容易に飲み込まれた。中ほどまで進むとテイトの体を抱き起こす。
「やっ」
 跨ぐように腰の上に座らせるとテイトの重みで全てがあっさりと埋まった。
「入った」
「痛くないか?」
「大丈夫」
 胡坐を掻いて抱っこしているような体制にテイトは「変な感じ」と笑った。子供っぽさを残しているがその表情にはどこか色気を感じる。抱きしめて項にキスを落とす。そして唇にキス。
「動けるか?」
「何?」
「自分で」
 すんなり納まったまでは良かったがこの体制では動きようが無い。
「やだよ」
「ずっとこのままだぞ? オレは構わないが」
「……どうすればいいんだよ?」
 拗ねた唇の端に軽くキスをすると脇の下に手を入れた。テイトの体を少し持ち上げ、途中までずるりと抜き出し、再び体を下ろした。
「やっ」
 テイトが擦れる感覚に声を上げると肩に額を埋めた。大きく息を吐くと呼吸を整える。
「びっくりした……」
「自分でできるか?」
「や、だ」
 顔を上げたテイトの頭を優しく撫でる。甘く甘く宥めるような口付けをすると緩々とテイトが動き出した。膝立ちになって腰を落とすを2、3度繰り返すと感じる場所が解ったのかぎこちない動きで腰を動し始めた。そんなテイトに愛おしさが込み上げて下腹部が熱く疼く。
「や、何?」
 突然ました質量にテイトが軽い悲鳴を上げた。
「わるい」
 驚いた顔のテイトの唇に吸い付き、糸を引くほどの濃厚なキスを終えるとゆっくり体を倒していった。





「シャワーしてこいよ」
 脱ぎ散らかした服を掻き集める。
「フラウは?」
「蚊帳吊ってから行くよ」
「じゃ、手伝う」
 お座なりに服を身に着けると部屋の戸を開け放った。途端に心地良い風が通り抜ける。思えば締め切った部屋で無我夢中で抱き合ってた。今考えると少々獣染みていたな。一人苦笑いを浮かべるとテイトに怪訝な顔で睨まれた。そんなテイトは蚊帳の中に丁寧に布団を二つ並べる。まさか後は寝るだけとか思っているんじゃないだろうな。日が落ちたとはいえまだまだ宵の口、こののまま寝かせるわけが無い。とりあえずシャワーでも浴びてさっぱりしよう。
「風呂行くか?」
「うん」
 テイトは和ダンスの引き出しをゴソゴソ掻き混ぜると浴衣を引っ張り出した。手にした浴衣をフラウに寄こす。
「おお、さんきゅ!」
 受け取って礼を言うとテイトははにかんだ笑みを零した。できることなら、その笑顔を一生仕舞っておきたい。更に欲を言えば一月、いや、せめて一週間二人きりで過ごせたら。
 そんな願いも空しく明日は元の生活へと戻らなければならない。
 そういえば、しっかりと二人で過ごした痕跡が残っているがテイトはどうするのだろう? 来週には別荘に入るであろう庭師の松が上手く処理してくれると思うがテイトはそれを許してはくれないだろう。朝から洗濯だ掃除だと扱き使われるに違いない。あれこれ指図するテイトが目に浮かぶ。


 ならば素直で可愛いテイトを今の内に味わうことにしよう。
 風呂場へ続く廊下を歩きながらそっとテイトの肩を抱いた。



END




※いちゃこらほいさっ ≧(´▽`)≦アハハハ