※フラウ視点。※同級生篇。
※濃い目の大人シーンが有りますので18歳未満の方の閲覧はご遠慮くださいませ。
真夏日3
「フラウ、そんなとこで寝るなよ!」
「イテ」
テイト、頼むから蹴らないでくれ……
節電だから、そう言ってテイトが冷房を付けるのを拒むから、オレはこんな所で寝てるんだぞ。
買い物から帰宅したオレ達は遅めの昼食(冷やし中華)を食べた。時間的には昼食というより3時のおやつ時だ。気温はきっと40度近いに違いない。高層マンションの上階だから湿度は低いが暑いのは地上とさして変わらない。
リビングの窓という窓を全開にして、玄関の扉を少し開けると一応風が抜けていく……ような気がする。たとえそれが温くても、空気が流れるだけマシだ。そんな僅かに風が流れる廊下の玄関口、大理石調の床はヒンヤリ冷たくて気持ち良い。
「フラウも水着に着替えろよ! プールだぞ」
「なんだ?」
テイトに視線を向けると買ったばかりの水着を身に着けていた。
「今からプール行くのか?」
「違うよ! ここの風呂広いだろ? で、水張ったんだ」
「風呂桶にか?」
テイトは少し照れた様子でコクンと頷いた。暑さで頭がおかしくなったか? 要するに、おニューの水着を買った→着てみたい→プール(風呂桶)ということなのだろう。
「広いったって風呂は風呂だぞ。今からでもプールに行くか?」
「いいよ風呂で。だって、フラウおかしかっただろ? さっき」
まあ、それは、あれだ、暑い盛りに外に出て暑さにやられたのと、人酔いと、……つまらない嫉妬からくる自己嫌悪で。
「今は大丈夫だ。飯も食ったし。プール行こう」
「いいよ水着が着たかっただけだし。別にフラウが嫌なら無理にとは言わない」
テイトの表情がみるみる曇り始めるから、オレは慌てて「入る! 入ります!」と返事をしながら立ち上がった。
「そっか。フラウもちゃんと水着着ろよ!」
そう言ってテイトははにかんだ笑みを零した。
水着って、オレは普通に水風呂でいいんだが。そこも付き合わないとダメなのか?
「気持ちい〜!」
泳ぐとまではいかないが、足を伸ばして横になれるだけの広さはある。オレはバスタブのヘリに腰掛けると楽しそうに浸かるテイトを眺めた。もちろん二人とも水着着用だ。
「フラウも浸かれよ」
テイトは体を起こすと膝を抱えた。それじゃ、お言葉に甘えて。
オレはテイトの後ろに回って腰を降ろした。
「おい! なんで後ろに座るんだよ! ちゃんと前を空けただろ?」
「いいじゃねーか。この方がほら! オレもオマエも足が伸ばせるだろ?」
そういってオレはテイトを後ろから抱えなおした。
目の前のテイトの背中を見つめる。水が滴ってこの上なく色っぽい。
「変なことするなよ!」
オレの視線を感じ取ったのか釘を刺す。
「変な事ってどんな事?」
そっと項に指を這わせた。
「ひゃっ! だから、そういうことすんな!」
「ふふふ」
このシチュエーションでするなと言われてもねぇ。
「フラウ!」
「イテテ」
テイトに内腿を抓られてオレは慌てて悪さをしようとした手を引っ込めた。
「テイト……」
「な、何?」
「ぎゅってするのはいい?」
「……それくらいなら」
前に回した腕を胸の前で交差させてテイトの肩を抱くと、胸と背中が合わさって水の中でも互いの体温を感じる。
気持ちよさに中心を硬くしたとたんにテイトの耳の後ろから首あたりまで真っ赤になった。
「フラウっ! もう離せ」
「だめ、もう少し」
わざと中心を押し当てて、前に回した手をテイトの中心に移動する。その気にさせればこっちのもんだ。
「フラウ!」
腕の交差を解いたとたんテイトの体がオレから離れた。
惜しい! あと少しだったのに。
「まったく、油断もすきもあったもんじゃない! このエロ……、エロ」
そう言ってテイトは小首を傾げた。いつもなんて言ってたけ? と、ぶつぶつ一人呟いている。オレも言われ慣れてた気がするが思い出せない。そんな事よりオレのコレはどうしてくれる。オレは恨めしい視線をテイトに向けると「自分でなんとかしろ!」そう言って、冷ややかな微笑を浮かべた。
酷い……
「なぁ、フラウ、これ何のボタン?」
ハイテクマンションならではの装備が当然この浴室にも施されている。TV、オーディオはもちろんスチームサウナもある。テイトが押そうとしているそのスイッチは……
ブクブクブクブク
「うわっ! 何コレ? 泡出てきた!」
「ジャグジーだよ」
「へぇ〜。スゲーな!」
「気持ちいいだろ?」
「ん〜。くすぐったい」
気泡の出方も調節できる優れものだ。テイトの為に摘みを一番ソフトにしてやる。
「これでどう?」
「気持ちい〜」
二人向かい合ってバスタブのヘリに頭も持たせかけ、心地良い水圧に体を預ける。テイトは脚を伸ばせるがオレは納まりきらない。もてあました長い脚をバスタブのヘリに乗せる。テイトが嫌味かよ!と拗ねた振りをしたがすぐに笑顔になった。
「プールみたい」
「プールなんだろ?」
「うん」
少し頬を染めて嬉しそうに笑うテイトに邪な考えが沸々と沸き起こる。抱きしめてキスして、邪魔な海パンを剥ぎ取りたい!
「フラウ」
「ん?」
「…………」
テイトの声がジャグジーの音に掻き消されて聞き取れない。オレは体の向きを返るとテイトに覆いかぶさるように顔を近づけた。
「何か言ったか?」
テイトは恥ずかしいのか俯き加減で小さく「……してもいいよ」と呟いた。頬と首を真っ赤に染めて瞳を潤ませて。
「ああ、もう!」
オレを煽るなとあれほど言っているのにまったくコイツは解ってない。いい加減学習しろ!
テイトの唇を塞ぎ、手は効率よく海パンを剥ぎ取る。頭の中でシミュレーション済みだから、いとも簡単にテイトの体から離れていった。
キスで力が抜けたテイトの体を自分の上に抱えなおすと秘部を解すように愛撫する。
「んん」
オレの腹の上で横向きになったテイト体が奥の刺激で時折ビクンと跳ね上がった。必死に堪えようとするテイトが可愛くて執拗に弄繰り回す。
「やだ、そこ」
「ここ?」
「やっ」
テイトの体がビクビクと振るえ精液が水中に放たれた。
「フラウの……ばかやろ……やめろって言っただろ!」
呼吸を整えながら搾り出すようにぼやいた。
「早かったな」
「煩い! もう、どうすんだよ」
精液が水中を漂いながら沈んでいく。テイトは恥ずかしいのか涙目だ。そんな目尻に唇を押し当てる。
「気にするな。それよりオレの心配してくれよ」
そう言ってテイトの手を己へと導く。テイトは軽く触れるとすぐに手を引っ込めた。まるで火傷でもしたかのように。
「テイト?」
「…………」
テイトの消え入りそうな声はまたしてもジャグジーの音に掻き消されてオレの耳まで届かない。両手で頬を挟み顔を自分に向かせる。
「テイト何?」
「……入れろよ」
「大丈夫か?」
瞳を潤ませ、小さく頷く。
「テイト、ちょっといいか」
「ん?」
腹の上からテイトを降ろすと腹這いの体制でバスタブのヘリを握らせた。後ろからのが挿入しやすいのと、もう一つ……ちょっとした悪戯を思いついて顔がにやつく。
「何?」
オレのほくそ笑む顔を見たテイトが不安そうな目で見つめる。安心させるように掌をポンと頭に置くと顔を近づけ「何でもない」と囁いた。
「何でもなくないだろ? 変なことすんなよ!」
「変なことじゃなくて気持ちいいことだよ。入れるぞテイト」
テイトの耳元で囁くとゆっくりと体を推し進め、己を埋め込んだ。充分に解されたそこはオレを容易受け入れた。
「んん……」
水中に沈みそうになるテイトの体を抱きしめるとテイトは大きく息を吐いた。テイトの中の異物感が快感に変わるの待つ間、テイトの項にキスを落としていく。と、テイトの鎌首が再び持ち上がり始めた。オレは抽挿を開始すると手を伸ばしてジャグジーの抓みをフルに捻る。
ブク、ブク、ブクブクブクブクブクブク
「や、何?」
無数の泡がテイトとオレを包み込んだ。
「フラウ! 止めろよ」
「なんで? 気持ちいいだろう?」
「気持ち……よくない……んん」
下から浮き上がる気泡と水流が否応無しにテイトの体を刺激する。テイトは息と一緒に漏れる声ともならない声を必死に抑えようとした。
「うう……あ……ん……もう、やめ」
どう抗っても逃れようのない泡と体の奥の刺激にテイトの口からすすり泣きのような声が漏れた。
「やべっ、スッゲー興奮する」
「馬鹿っ……もう、止めろって……ああ」
「テイト、そんな締め付けんな」
「んん……ふっ、や……」
「嫌か?」
テイトはコクコクと頷くから、仕方無い、ギリギリのところまで己を引き抜く。
「やっ……」
「何?」
「そっち……じゃない……んん」
解ってる。解っててやってるのさ。最奥を狙って再び打ち込む。
「ああっ……や、馬鹿……フラウ」
「やべ……オレも、早いかも」
堪えきれず激しく腰を揺らす。
「やっ……もう……」
逝ったのは多分一緒。互いに放った精液が気泡と一緒に拡散される。
「まったく、浴槽の中、精液だらけだよ」
開き直ったのか、テイトの口から笑いが零れた。
「風呂の水、入れ替えるか?」
「もういい。シャワー浴びる」
「洗ってやるよ」
「……」
「なんだよ?その目は」
テイトのオレを見る信用の無い視線に怯む。昨日から事あるごとにセックスしてるから無理もないが。
冷ややかな視線と一緒に吐き出された言葉は「フラウは浴槽洗えよ」だった。
うっ! テイト酷い!
なんだかオレが一方的に悪いみたいな?
ちょっとまて! そもそも、誘ったのはテイトの方……だったよな
「あ、フラウ」
「何?」
やっぱり体洗いっこするか? 期待を込めてテイトの方を振り向く。そこには満面の笑顔があって……
「ついでに水着も洗濯しといて」
「…………」
オレは、すっと目の前に差し出された水着を素直に受け取った。
※プール編はこれでいいかな? 良くないか?
※NEXT→まだまだ、続く……かも知れません! www≧(´▽`)≦アハハハ