※「夏の夜の秘めごと」の続きです。
※夏なので大人シーン入れました！R18でよろしくお願いします（照）


寝苦しい夜だから……

「もう、寝るんだって。ふぁああああああ〜」
　テイトは大きな欠伸をしながら絡み付いてくる腕を解こうとしたが、眠くて力が入らない。
「オレの事は気にするな。このまま寝ていいぞ」
　フラウはニヤリと笑うと懐に納めたテイトの額に唇を押し当てた。
「んんん、こんな状態で寝れるかよっ！　暑いっての！」
　そう言ってテイトはむすっと頬を膨らました。
　今ので眠気が一気に去ってしまったじゃないか！　と、ぶつぶつとフラウに対して恨み言をいう一方、うっすらと頬を染めている。
「なんだ？　寝ないのか？」
「寝ないのか？　じゃ、ねーよ！　寝かせる気がねーだろー！！！んんん」
　喚くテイトの唇を唇で塞ぎながらフラウの指は効率良くテイトの服を剥ぎ取っていった。
「もう一回したら、疲れてぐっすり眠れるって」
　唇を離したフラウはそう言ってニヤリと笑うと指先をテイトの素肌に滑らせた。
「も、もう一回って、……ったくもぉ〜〜〜」



「やっ…、も…」
　ツプっと指を埋め込んだそこは既に解れていて、抵抗するどころか自ら指を飲み込むようにフラウの指に絡みついた。テイトの雄に舌を絡ませながら、さらに一際感じる箇所を指の腹で優しく刺激するとテイトは溜まらず小さい声をあげて甘く鳴いた。
　びくびくと体を震わせ、誘うように腰を揺らす。テイト自身は無意識で、フラウを誘惑しようとはこれっぽちも思っていない。溢れ出した先走りを舌で舐め取るとフラウは苦笑いを零した。
「オマエ……そんな姿、絶対オレ以外に見せんじゃねーぞ」
「んな、わけ…ない…アアッ…もう、フラウ！」
　テイトは喘ぎ声と一緒に一層激しく腰を揺らした。
「くっそっ！　エロ過ぎなんだよ！」
　テイトの淫らな姿をもう少し堪能したかったフラウだが、堪えきれずにいきり立つ己を突き立てた。
「んんん」
　ゆっくりと推し進めて感じて止まない箇所を擦ると、中がキュッと引き締まる。
「テイト」
「な…に…？　また…かよ…」
　蕩けた表情のテイトを抱きしめながら、フラウは体を起こした。
「自分で動いて」
　自分にテイトを跨らせ、フラウは促すように下から突き上げた。
「やだよ」
　毎度の事なのに必ず最初は恥ずかしがって見せる。フラウは黙って動かずにいると、テイトは諦めたように腰を揺らし始めた。一度やってしまえばテイトのちっぽけな羞恥心など星の彼方だ。体に電流が走るような刺激を求めてフラウの硬い杭を打ち付けた。
「ヤッ…いい」
「気持ちいい？」
　テイトはこくこくと頷くと大きく反り返った。尖端から透明な露が溢れてフラウの腹の上に小さい水溜りを作る。
「もう…」
「まだ、まだ、ほら、動いて」
　フラウが下から突き上げるようにテイトの腰をがくがくと揺さぶると昂ったテイトのそれが一気に弾け飛んだ。
　力の抜けたテイトはフラウの腹に突っ伏した。
「テイト」
「ん？」
「今度はオレの番！」
「や！　無理！」
　涙目のテイトにかまわず体制を変えて脚を担ぎ上げると再びテイトの中へと突き立てた。
「やだ…もぅ…フラウ！」
　テイトの悲鳴を唇で塞いでフラウは腰を突き動かした。


「テイト、ほれ、水」
　テイトはフラウにコップを手渡され一気に飲み干した。
「はぁ〜水うめ〜！」
　そう言ってテイトは口の端の水滴を軽く手の甲で拭った。
　石造りの頑丈なこの部屋は風通しはいまいちよろしくない。しかも寝起きするベッドは壁の窪みのような作りでまったくと言っていいほど風が抜けない。そんな悪環境で×××など、まさに自殺行為。
「暑くて死ぬかと思ったな。なんか獣みたいじゃなかったか？　オレ達？」
　満足気に笑うフラウにテイトは正拳突きを喰らわし「死ぬかと思った！じゃねーよ！死んでたっつうの！　獣だったのはオマエだけだろ！」と深夜なので声を潜ませて怒鳴った。
「もう寝る！」
　もろもろ疲れたテイトはぐったりと体を横たえた。
「オレも」
　フラウもテイトの隣に横になった。自然と腕がテイトを抱くように覆いかぶさる。
「……フラウ、暑い」
「夏なんだから、我慢しろ」
「じゃなくて……」
「なんだよ？」
「……前は冷たくて気持ちよかったのにな」
「はぁあああ〜？！！！　オマエはオレにもう一度死ねと？」
「ふはははは」
「……目が笑ってねぇぞ」
　テイトは不敵な笑みを浮かべると眠りに落ちていった。
　フラウはゴーストのままのが良かったのか人間に戻れて良かったのか、どっちなんだ？　と、悶々としたまま眠れぬ夜を過ごすのであった。


end

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